maho nazo
黒崎一家の財政を考える
 まほらば随一の貧乏一家、黒崎沙夜子、朝美親子。彼女たちの部屋は内職のダンボールであふれ、道端の草を食べては飢えを凌ぐというなかなかサバイバルな生活を送っています。今回はそんな、焼き銀杏でおいしく乗り切らざるをえない黒崎親子の財政を考えていこうと思います。

 まず大まかに、収入と支出を考えていきたいと思います。まず収入は内職だけだろうと思われます。支出として挙げられるのは、まず鳴滝荘の家賃、朝美ちゃんの学費、食費が考えられます。その他の雑費もあるかとは思いますが、まあ大きなものはこれくらいでしょう。また、借金が在るか否かも重要なポイントになるので考えていきたいと思います。


・収入
 一体、内職でどれほどかせげるのでしょうか? それを調べるのはなかなか難しいのですが、推測していくことにします。16年前のことなのですが、遠い親戚が内職をしていて、縄跳びを1つ作るごとに5円と言っていた記憶があります。また、電波少年的アルマゲドンとかいう企画があり、それで内職をしながらシェルターを掘って地球滅亡の日に備えようみたいな感じだったと思うのですが、それで割り箸を袋に入れる内職での稼ぎが1週間で1万円いかないくらいだったような気がします。うろ覚えですが。
 朝美ちゃんががんばらないと内職は進みません。そこで、まずは朝美ちゃんの内職能力を見てみることにします。
 バラの造花を1つ作るごとにいくらになるかは分かりませんが、とりあえず5円ということにしておきます。第5話、ネガポジには時間と経過が載っていますのでそれを元に考えていきます。

20:03──内職スタート
20:15──8
20:22──14
23:10──118
01:25──175
02:55──214

 これらを平均すると、およそ2分に1本作っている計算になります。まあトイレなどの休憩時間もあるのでしょうが、おおむね1時間で30〜36本作る計算です。朝美ちゃんの睡眠時間は基本的に8時間、内職が忙しいときには睡眠時間を削っているようです。週1回修羅場が来て7時から作業を始めて3時に終わるとして、休憩を含めておよそ7時間半、その他の日は3時間の内職時間だと仮定します。4週間を1ヶ月とすると、収入は約16000円となります。……すくなひ。もうちょっと稼いでるのかもしれませんし、造花だけやっているわけではないのでもうちょっと割のいい仕事があるのかもしれません。
 また、厚生労働省調べの平成13年の内職のデータを発見しました。女性内職労働者の平均年齢は50代で、労働時間5.4時間、労働日数18.8日、時給437円、月収にして43214円というのが平均のようです。しかし上で算出した朝美ちゃんの時給はだいだい150円〜200円です。月の労働時間は100時間を少し上回るかなというくらいです。データによると時給は200円〜600円くらいが大半を占めているらしいので、ここは時給200円、月間労働時間100時間として、収入は20000円としたいと思います。
 しかし、2人で1万円で暮らした伝説が達成されているという事実もあるので、この収入でもやってやれなくはないのかもしれません。というわけで、今度は支出を考えることにします。


・支出(学費)
 これはいくら朝美ちゃんが貧乏とはいえ滞納はできないでしょう。朝美ちゃんが通う学校は公立だと思われます。公立中学では授業料はありません。教科書も、たしか無料でもらえますよね。朝美ちゃんの通う学校には給食もないらしいので、学校にかかる費用と言えばノートとかの雑費でしょうか。あと、問題なのは修学旅行などの課外活動にお金がかかると言うことです。修学旅行とかは必須行事ではないと思うのでお金がないという理由で行かないという選択も可能でしょうけれど……それもあまりに忍びないと言うか。


・支出(家賃)
 そもそも鳴滝荘の経営が成り立っているようには、正直なところ思えません。梢ちゃんの生活費を鳴滝荘の家賃だけで捻出しているようには思えないのです。生活費だけならまだしも、もし梢ちゃんが鳴滝荘を相続しているとするならば、固定資産税やらなんやらの面倒なものとかもありそうですし。
 どうして親じゃなくて梢ちゃんが管理しているのかとかそういう点が不明瞭なので、この辺の問題を片付けることはできないのですが。個人的な推測としては、梢ちゃんは大切な場所を守るために大家をやっているのであって、採算はそれほど重要視していないように思われます。故に家賃はそれほどのものでないはずです。
 とりあえず家賃を推定する材料として、第2話での白鳥くんの一言「お金はバイトすればなんとか、でもなぁ」というものがあります。まあ敷金礼金を払ってしまったからお金がないということも考えられますが、しかし課題に取り組むために上京してきた白鳥くんはあまりバイトに時間を取られたくないのでしょう。現に白鳥くんはバイトをしていません。しかしそれでも鳴滝荘に住んでいるということは、鳴滝荘の家賃はそれほどのものではないということを示しているのではないでしょうか。東京の家賃の相場は高いです。しかし鳴滝荘は一般的なものと比べると低いように思われます。

 さてそれでは本題の家賃です。今回はとりあえず、梢ちゃんの生活費は鳴滝荘の利益で賄っているわけではなく、かつ蒼葉家にはお金があるという前提で話を進めます。でなければ、黒崎親子が住み続けられるほどの低い家賃にはなりそうにないからです。家賃が払えないようなアパートであったらすでに引っ越しているでしょう。引越しの手間はそれほどなさそうですし。
 風呂・トイレ・キッチンが共同となれば、それほど高く家賃を設定することはできません。水光熱費を家賃に含めて考えますが、その水光熱費は一人あたり5000円〜7000円あたりでしょうか。一人暮らしをしていないのでよく分からないのですが……。鳴滝荘はご飯と味噌汁がキッチンに用意してあるので、この共同食事代が一人あたり8000円くらいでしょうか(1食80円として、3食×30日。これに雑費を含む)。もうちょっと安くなるかもしれませんが。これに鳴滝荘としての利益を加えなければならないのですが、これを推測するのが難しいのです。梢ちゃんは利益を求めていないという前提を立てていますのでそれに従いますと、まあ5000円くらいでしょうか。クーラーの修理代などといった設備投資に当てられる可能性が高いですが。
 これらを総合すると、家賃は食事付きで20000円前後であろうかと思われます。……こんなに安くていいのか??
 よく、家賃は収入の3割程度ということが言われますが、黒崎親子の収入源を考えるとほぼ家賃と同じくらいになってしまいます。むー。共同生活などで電気代などは安くすむとは思うのですが。


・支出(食費)
 雑草入り野菜炒めの材料費は36円ということが分かっています。毎食40円前後の食費で抑えているとしたら、一ヶ月の食費はおよそ3600円。ご飯味噌汁は家賃に含まれているということで考えていますので、おかずだけの試算という感じになるのでしょうか。


・支出(雑費)
 衣類に関しては、朝美ちゃんは制服や体操服といった、買わざるをえなかったものを着まわす傾向が強いです。というかそれ以外着ていないのではないかというくらいです。沙夜子さんも、黒のスカートのようなものに、上に重ね着をしているというのが基本です。服の名前ってよく分からないので……。あと、外出するときにはいつもの服ではなく、スカートとブラウス(なのか?)を着ている感じです。まあ下着とかはいくつか持っていると思いますが、衣服代はそうしょっちゅうはかからないでしょう。


・借金の有無
 というか、消費者金融とかに手を出したらおしまいだと思いますのでそれは考えない方向で。しかし基本的に黒崎家の財政は大赤ということが知られています。では、赤字はどうなっているのか。それはおそらく家賃の滞納でしょう。というか家賃が支出の大半を占めているので、そこさえなんとかなれば当面は暮らしていけるはずです。
 収入が2万円に対し、支出が雑費等も含め2万5千円前後。収入がもっと多いかもしれませんが、支出もこれ以上に多い可能性があります。特に家賃なんて……安く試算したもののあんなに安い家賃でいいのかと疑問だったりします。まあどっちにしろ赤字であり、待ってもらうのは家賃でしょう。

 それでは、沙夜子さんはどれくらい稼いでいるのでしょう。現在の沙夜子さんは生活能力さえままならない状況ですが、結婚してから朝美ちゃんが物心つくまでは必死になってアルバイトをしていたんです。しかし、おそらくは収支を0にするのがやっとだったと思われます。アルバイトの方が内職より時給はいいです。その間の子育てをどのようにしていたということは分かりませんが。バラさんが子守りしてたりしたら面白いですが。あるいはその頃から家賃を待ってもらっていたかもしれません。


 でもまあ、管理人が梢ちゃんじゃなかったら多分追い出されているように思います。朝美ちゃんがアルバイトできるようになって、ある程度稼げるようになったら少しは楽になるんでしょうか。……朝美ちゃんは高校に行くのか分かりませんが。高校くらい行かせてあげなきゃと、沙夜子さんが頑張ってくれればいいのですが。


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